急激な血糖値上昇の抑制について

前回のコラムでは、「海藻と健康」と題して海藻が健康に与える効果を5つ紹介しました。 今回はその一つである「急激な血糖値上昇の抑制」について掘り下げていきたいと思います。

海藻は急激な血糖値上昇を抑える!

海藻にはフコイダンという食物繊維の一種が含まれています。このフコイダンには急激な血糖値上昇を防ぐ効果があります。 実際に、NPOフコイダン研究所によると、“2ヶ月間、「普通の餌」と「高分子CUAフコイダンを混合した餌」を与えた。その後、10日毎に血糖値を酵素電極法で測定比較。後者の方で、血糖値の上昇が有意に抑えられた。”と報告されています。 引用:内閣府認証 特定非営利活動法人 NPOフコイダン研究所 

https://www.fucoidan-life.com/basicexperiment/expect/expect_index04/

さらに、フコイダンに限らず海藻には多くの水溶性食物繊維が含まれています。食物繊維が含まれることで、糖の吸収速度が低下し急激な血糖値上昇を防ぐことが出来ます。

急激な血糖値上昇を何故防ぐ必要があるの?

食後の血糖値が急上昇と急降下する状態のことを血糖値スパイクといいます。 スパイクという表現は血糖値のグラフが突然高くなり突然下がると「とげ」のような線が描かれることに由来しています。

血糖値スパイクの症状とリスク

眠気:血糖値が高くなりすぎると、インスリンという血糖値を下げるホルモンが分泌されます。しかし、このインスリンは眠気やだるさを引き起こしてしまいます。食後に眠くなる経験をしたことがある人は多いと思いますが、頻繁に起こる場合や強い眠気に襲われる場合は注意が必要です。 頭痛:大量に分泌されたインスリンが作用し、低血糖になる可能性があります。その結果低血糖の症状として、頭痛に見舞われる場合があります。 糖尿病:血糖値スパイクが続くと、インスリンを分泌する膵臓にダメージを与えるため、血糖値スパイクは糖尿病の予備軍と呼ばれています。 認知症やがん:血糖値スパイクなどの糖尿病になると、アルツハイマー型の認知症の発症リスクが健康な人の4.6倍になります。また、インスリンには細胞を増殖させる働きがあるため、過剰分泌されることによってがんの発症につながると指摘されています。 心筋梗塞・脳梗塞:血糖値が高い状態が続くと、血管が詰まりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞のリスクも高まります。

血糖値スパイクを抑制するために・・・

このように、多くの病気を引き起こす血糖値スパイクを防ぐために、食生活改善の一歩として水溶性食物繊維を含む海藻を積極的に摂取してみてください。