最近、話題の断食ですが、どのような健康効果があるのでしょうか。
この記事では、断食を行うにあたって注意すべき点や健康的に断食を行うポイントについて解説します。
断食とは?どんな効果があるの?
断食によって得られる最大の効果は、体の負担を軽減し健康をサポートすることです。 近年では、多くの方が日々ストレスを抱えています。ストレスは自律神経のバランスを崩します。自律神経と体調は密接に関係しているため、自律神経の乱れは体調の乱れを引き起こします。 また、ストレスによる暴飲暴食も体内環境を乱す要因のひとつです。食事を摂りすぎると消化不良を起こすため、体に大きな負担がかかり、便秘気味になる原因になります 断食をすることで、負担がかかっていた体を休ませることができるのです。
断食の注意点
断食において最も重要なポイントは「断食期よりも準備期と回復期を重要視する」ということです。「さあ、今から断食しよう」と急に断食をスタートすると体調が優れなくなくなり、すぐに挫折してしまうケースがあります。 そうならないためにも適切な準備が必要です。また、断食が終わったからといって暴飲暴食するのは禁物です。断食中は摂取カロリーを持続的に抑えるため、基礎代謝も同時に低下します。そのような状態のときに、大量のカロリーを摂取すると、十分にカロリーを消費できないため、体重増加をもたらす原因になります。 そもそも断食が不向きな方もいらっしゃいます。次に挙げる項目に当てはまる方は断食を控えたほうがよいでしょう。
・体調不良の方
・心臓や消化器に問題がある方
・過去に脳卒中や脳梗塞、心筋梗塞を起こしたことがある方
・中学生以下の方
・高齢で基礎体力が低いと思われる方
・妊娠中および授乳中の方
・拒食症や過食症など摂食障害がある方
・極端にやせているかた(女性:35kg以下、男性:40kg以下)
断食の方法
断食の効果を最大限に引き出すためには、準備期を経て実践し、その後、回復期を経て日常生活に戻すことが重要です。
準備期
断食に向けて心と体に準備をします。準備期の目安は3日間です。この期間は脂っこい食事を避け、「まごわやさしい」食材を使った食事をとりましょう。
ま:豆類(納豆・小豆・黒豆・グリーンピース・油揚げなど)
ご:ごま(ごま・くるみ・栗・ぎんなん・松の実など)
わ:わかめ(わかめ・ひじき・のり・昆布・もずくなど)
や:野菜
さ:魚
し:しいたけ(まいたけ・しいたけ・えのき・なめこなどのキノコ類)
い:いも(さつまいも・じゃがいも・こんにゃくなど)
これらの食材をバランスよく使うのがポイントです。これらの食材で作られた食事をしっかりと咀嚼し、ゆっくり時間をかけて胃腸に運ぶことを意識しましょう。とにかく体に負担をかけないようにすることが重要です。 また、準備期はアルコールやコーヒー、スイーツは避けましょう。いずれも摂取すると胃腸に負担がかかります。
実践期
この期間は何も口にしないのかというとそうではなく、固形物を一切摂らないようにします。ハーブティーや野菜ジュース、酵素ドリンク、豆乳やプロテインを取り入れて、生きるために必要な最低限のカロリーを摂取します。 とにかく水分を多くとることが重要です。人の体からは汗や尿として2.5Lにも及ぶ水分が失われています。断食実践期はこれを上回る量の水分を摂取するように心がけてください。ただし一気に飲むと体に負担がかかるので、コップ1杯の水分を小まめにとれば無理せずに達成できるでしょう。 水分と一緒に塩分も失われますので、塩分を摂取することも忘れずに。食塩よりもミネラルが豊富に含まれている塩を摂るとよいでしょう。 そして、この期間は睡眠の質にもこだわりましょう。質の高い睡眠により自律神経が整うことで、断食中の身体をサポートします。
回復期
実践期が終わったら3日間ほどをかけて普段の食事に戻していきます。この期間はとにかく体に負担をかけないような食事を心掛けます。急に固形物や脂っぽいものを食べたり、アルコールやコーヒーを飲んだりするなど刺激のつよいものは禁物です。 回復期の最初は梅流しがおすすめです。これは大根と梅を煮込んだものの煮汁で、デトックス効果があると言われています。少しでも固形物に近いものを食べたいという方は、お粥がおすすめです。ただし、お粥の主な栄養素は糖分であるため、たくさん食べると摂取カロリーが基礎代謝を超える恐れがあるため、食べる量には注意が必要です。 3日間はお粥や具材を小さく刻んだ味噌汁やスープ、豆腐を使って固形物に慣らしていきましょう。4日目から普段の食生活に戻すことが可能ですが、「まごわやさしい」食材を使った栄養バランスの取れた食事を摂りましょう。アルコールやコーヒーなどはあなたの体調と相談しながら、5~7日目から再開することができます。
まとめ
断食は体内環境の乱れを整える有効な手段です。生活習慣や食生活の乱れが気になる方は、断食の注意点に気をつけながら、検討してみてはいかがでしょうか。