糖質制限ダイエットとは?糖質制限ダイエットにおすすめの食材
糖質制限という言葉をよく耳にするようになりました。ちまたで売られている食品のパッケージにも、カロリーだけでなく糖質量の表示があるものをよく見かけますよね。 今やダイエットの代名詞といってもよい糖質制限ですが、その効果や注意点についてご存知でしょうか。 ルールさえ守れば効果的な方法ですが、途中で挫折してしまう人も多いようです。 この記事では、糖質制限ダイエットの基礎知識を解説するとともに、無理なく継続できる方法をお伝えしていきます。
目次
糖質制限ダイエットとは?
糖質制限ダイエットとは、お菓子や主食(ご飯・パンなど)に含まれる「炭水化物」の摂取を控えるダイエット法です。 糖質制限をするとなぜダイエットに効果的なのでしょうか。これから糖質制限ダイエットを始めたいと思っている方にもわかるように、詳しく解説していきましょう。糖質とは
そもそも糖質とは何でしょうか。 糖質は三大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質)の一つである炭水化物のことです。炭水化物は、消化吸収できる「糖質」と吸収されない「食物繊維」にわかれます。 「糖質」は私たちの身体を動かすエネルギー源です。砂糖や果糖などの甘い糖類と、ご飯・パンなどに含まれる甘くないデンプンを主成分にするものがあります。糖質過多と体脂肪の関係
糖質を摂りすぎるとなぜ太るのでしょうか。それは、糖質が脂肪に変わるからです。 糖質は小腸でブドウ糖として吸収され、血糖値を上げます。血糖値が上がるとインスリンが分泌され、その働きによりブドウ糖が細胞に取り込まれます。ブドウ糖は細胞内でエネルギーとして消費されるのですが、過剰に増えると脂肪細胞として蓄えられてしまうのです。 そもそも日本人は糖質を摂りすぎているといわれています。特に外食では「ラーメン+チャーハン」「パスタ+パン」など炭水化物メインの組み合わせが多くみられます。加えてデザートを食べてしまうこともあるので、日常的に外食が多い方は、糖質過多による肥満に注意が必要なのです。糖質制限の鍵は
糖質制限をすると、脂肪に変わる細胞内の過剰なブドウ糖が減ります。また、血糖値の上昇が抑えられインスリンの分泌も減少します。インスリンの働きが緩やかになるため、脂肪を蓄えにくい身体になっていくのです。 摂取カロリーを減らすから痩せると勘違いされやすいのですが、インスリンの分泌を抑えることが糖質制限ダイエットの鍵だったのです。糖質制限ダイエットの注意点
ダイエット経験のある20〜50歳の女性500人を対象にした、糖質制限ダイエットに関する意識・実態調査では、興味深い結果が出ています。
1年以内に実行したダイエット法の1位は「糖質制限ダイエット」で、全体の56%の人が経験者でした。しかし、「一定の効果はあったが目標体重にならなかった」と答えた人は52%で、「成功した」と感じている人はわずか20%でした。さらに、「糖質ダイエットは挫折しやすい」と感じている人は83%にのぼりました。
挫折の理由としては、ストレスや空腹、集中力の低下、便秘気味などの体調不良が挙げられています。目標体重になるまで糖質制限を続けることが、なかなか難しいことが浮き彫りになりました。
糖質制限ダイエットは1週間で効果が出るようなダイエット法ではありません。すぐに挫折してリバウンドしては元も子もないので、無理なく継続できる方法で行う必要があります。糖質制限ダイエットを成功に導くためにはどうしたら良いか、注意点をお伝えしましょう。
※出典: value press 〜ブームが続く、糖質制限ダイエットの実態を調査〜
急激な糖質制限はNG
糖質の摂取量を急激に減らすと、体内は低血糖状態、つまりエネルギー不足になります。それによるホルモンバランスや自律神経の乱れから、体調不良を起こしやすくなるのです。これには十分に注意する必要があります。ロカボで無理なく
糖質制限ダイエットにはいくつかのやり方があります。 おすすめなのは「ロカボ」と呼ばれる緩やかな糖質制限ダイエットです。1食あたりの糖質量は20〜40g。間食も含めた1日の総摂取量は130g以下です。前述のケトン体の消費は目指さず、無理なく美味しく食べて痩せようという方法です。ロカボは、初心者にも実践しやすく、ストレスによる挫折を防ぐことができるでしょう。※「ロカボ」は一般社団法人 食・楽・健康協会の登録商標です。
基礎代謝量をアップしよう
適度な筋トレと組み合わせて糖質ダイエットを行うことで、健康で太りにくい身体を作ることができます。筋肉量が増えると基礎代謝量がアップするからです。 糖質制限ダイエットでは食事量を減らす必要はありません。むしろ糖質以外の栄養素を含む食品をしっかり食べて、体調を崩さないようにしなければなりません。肉・魚などタンパク質を多く含む食品は満腹感があり、筋肉を作る材料になってくれます。よく噛んで食べる
食事による急激な血糖値の上昇を避けるため、ゆっくりよく噛んで食べましょう。一口30回噛むのがおすすめです。食物繊維を多く含む食品は噛む回数を増やし、満腹感を促してくれます。糖質制限ダイエットにおすすめの食材
糖質制限ダイエットでは、実際に何をどのように食べたら効果的なのでしょうか。 ロカボでは、甘いものや主食(ご飯、パン、麺など)を控えれば、その他は比較的自由に食べて構いません。糖質に注意しながら、バランスよくしっかり食べましょう。また、規則正しい食事は基礎代謝量をアップさせ自律神経を整えてくれますから、きちんと3食とることをおすすめします。 食べる順番も大切です。糖質の多い食品を食べる前には、食物繊維の多い野菜やきのこ、海藻などを摂るようにしましょう。血糖値の上昇を緩やかにし、脂肪をつきにくくしてくれます。 日頃から購入前に食品成分表をチェックする習慣をつけましょう。加工品や調味料など、思いがけず糖質が多く含まれているものがあるからです。糖質オフの食品も市販されていますので、上手く活用していくと良いでしょう。穀類(ご飯、パン、麺類)
1日に食べて良い糖質量は130g以下です。一食あたりの主食の目安としては、ご飯なら茶碗1/2~1/3杯程度、パンなら6〜8枚切り1枚、麺なら1/3~1/2玉程度になります。 更におかずや間食に含まれる糖質量を考慮して、食べる量を調整することが大切です。肉・魚介・大豆・卵・乳製品
タンパク質を豊富に含む食品は、炭水化物に代わって満腹感を促しエネルギーを供給してくれます。筋肉を作り基礎代謝を上げてくれるので、積極的に摂りたい食品です。野菜・果物
糖質の少ない野菜を選びましょう。果物や根菜、カボチャなどは糖質が多いのです。これらを食べるときは、主食の量を調整する必要があります。緑黄色野菜はビタミンと食物繊維が豊富なのでおすすめです。きのこ・海藻
きのこや海藻は腸の働きを助け自律神経を整える働きのある食物繊維が豊富です。ローカロリーですから、積極的に摂りましょう。芋類・豆類
芋類や大豆以外の豆類には糖質が多く含まれています。主食がわりにするなど、食事全体の糖質量を考えて摂るようにしましょう。芋類でもこんにゃくは低糖質で食物繊維が豊富に含まれているので、たくさん食べても問題ありません。飲物
甘みのある飲み物に注意してください。フルーツジュースや野菜ジュースも糖質が多いのです。コーヒー・ティーなどは砂糖抜きで飲みましょう。 お酒は適量を心がけてください。ビールや日本酒は糖質が多いのでNGです。比較的糖質の少ないワインや、糖質を含まない蒸留酒(焼酎・ブランデー)・ウイスキーを選ぶと良いでしょう。ビールが飲みたいときは糖質ゼロを売りにした商品を活用してください。間食
ロカボでは無理をしないことが大切です。1日の糖質量に注意すれば、間食を摂っても構いません。ナッツや無糖ヨーグルトなどで小腹を満たすのがおすすめです。 どうしても甘いものを我慢できないときは、市販の糖質オフスイーツも上手に利用して、ストレスを溜めないようにしましょう。オイル
エネルギー不足にならないようオイルを上手に取り入れましょう。中でも中鎖脂肪酸「MCT」を含むオイルがおすすめです。MCTはココナッツオイルなどに含まれる天然油脂です。一般的なオイル「長鎖脂肪酸」と異なり、代謝が速くエネルギーに変わりやすい性質があります。MCTは体内脂肪を分解するケトン体の生成も促しますから、ダイエットに非常に効果的なのです。 糖質制限ダイエットについて、ご理解いただけたでしょうか。 無理なく行えばストレスなく体型が維持できますし、より健康的な身体づくりにも期待ができます。緩い制限を守りながら、規則正しく美味しく食べて、継続していくことが大切です。 糖質制限ダイエットを取り入れながら、食生活や生活習慣の見直しを行って、スマートな身体と健やかな毎日を手に入れてくださいね。参考文献
糖質制限ダイエットってなに?そのメリット、注意点とは?(江崎グリコ株式会社)今日から実践できる糖質制限ダイエットの方法
ロカボオフィシャルサイト ロカボとは(一般社団法人 食・楽・健康協会)
糖質制限なの?ロカボなの? 今さら聞けない糖とダイエットの関係(ハウス食品グループ)
医師が警告!「糖質制限したい人」、ここに注意(東洋経済ONLINE)