ダイエットの基本は「摂取カロリー < 消費カロリー」とすることです。そのため、食事を制限して摂取カロリーを抑えたり、運動して消費カロリーを増やすのが一般的なダイエット方法です。 両方を同時に実践できればよいのですが、なかなか運動する時間が取れないという方もいるのではないでしょうか。 消費カロリーを増やすことの本質は、体の代謝を上げることですので、運動とは違った方法だとしても、代謝を上げることができれば消費カロリーを増やすことができます。 そこで、代謝をアップさせる方法として考案されたのが酵素ダイエットです。この記事では酵素ダイエットの原理と実践方法について解説します。
酵素について
ヒトの体内には消化酵素と代謝酵素の2種類が存在します。消化酵素は、摂取した食べ物を消化する働きがあります。唾液中に含まれるアミラーゼや胃液に含まれるペプシン、脂肪を分解するリパーゼなどが消化酵素に属します。 一方、代謝酵素は吸収した栄養分を使ってエネルギーを生み出す酵素です。食べ物から栄養分を吸収し、エネルギーを作るためには酵素が重要な役割を果たしていることがわかります。 また、食物から得られる酵素は食物酵素と呼ばれています。酵素はタンパク質なので腸から吸収されないため、食物酵素が直接代謝に影響を与える訳ではありません。 食物酵素は消化器に分泌された代謝酵素の働きをサポートします。
酵素ダイエットとは?
ダイエットを成功させるためには、消費カロリーが摂取カロリーを上回る必要があります。カロリーを消費するために最も有効な方法は運動ですが、基礎代謝にも目を向ける必要があります。 なぜなら、ベースとなる基礎代謝が低いままでは、運動によって代謝を上げようとしても、代謝全体を十分に上げることが難しいためです。 基礎代謝は日々の生活習慣に大きく左右されます。ストレスを感じる状態が長いたり、睡眠不足になると自律神経のバランスが乱れ、血の巡りが悪くなり、代謝が低下します。 また、食事の基礎代謝に関係します。 朝食や昼食を食べない、毎回似通った食事をしているなど食生活の乱れにより基礎代謝も低下します。 また、酵素量の減少も代謝を低下させる原因の一つです。酵素は体内で作られるタンパク質であるため、その量は様々な要因によって変化します。例えば加齢です。 加齢により細胞が衰えると酵素の合成量は減少します。 加齢により基礎代謝量が減少するのはこのためです。また、体質や生活環境、生活習慣によっても変化します。 何らかの原因で代謝酵素の量が減少すると代謝も低下し、太りやすい体質に変化します。また、肥満は代謝酵素の減少を引き起こすことが報告されており、代謝酵素の減少と肥満がお互いに影響を及ぼしあっています。 そこで考案されたのが酵素ダイエットです。 とはいえ、食物に含まれる酵素(食物酵素)が直接代謝を上げるわけではありません。 食物酵素には食物の分解を助ける作用があるため食物の消化をサポートします。 消化が促されれば、栄養分の吸収が上がるだけでなく、便通のサポートをしてくれます。
酵素ダイエットは本当に効果的なの?
酵素ダイエットの効果は科学的には証明されていません。 やみくもに酵素ダイエットに頼るのは注意が必要です。 まずは生活習慣や生活環境、食生活をチェックしましょう。 睡眠は十分に取れているか、ストレスを溜めないように努めているか、バランスの良い食事を摂っているか、しっかり咀嚼して胃腸への負担を軽くしようと心がけているか、水分は十分に摂っているか、適度に運動しているかといった点を確認してみてください。
どのようにして酵素を摂取すべき?
食物酵素を摂取することで代謝アップが期待できます。 では、食物酵素を摂取する方法はどのようなものがあるのかご紹介します。
食事
食事から酵素を摂ることが可能です。 食べ物の中にはさまざまな酵素が含まれています。 消化を助ける効果のある酵素として特に有名なのは、大根に含まれるジアスターゼ、キウイに含まれるプロテアーゼ、納豆に含まれるナットウキナーゼです。 このような食材を意識して食事をするのもよいでしょう。
酵素ドリンク
酵素ダイエットといえば酵素ドリンクを思い浮かべる方が多いと思います。 食事で酵素を摂取しようとするとさまざまな種類の食材を使うことになりますが、時間的にも経済的にも簡単ではないかもしれません。酵素ドリンクは酵素を手軽に摂取できる優れものです。