食べ物から便通を解消しよう!無理のない食生活を

料理をしている女性
「もう何日も出ていない」「便通改善のためにいろいろ試しているけれどなかなか便通が良くならない」このような便通に関する悩みを持っている方が多くいると思います。今回は便通と食べ物の関係に注目して、食生活の変化による便通の改善法を解説します。

便通と食べ物の関係について

日本人の約14%が慢性的な便通に悩まされていると言います。 便通は日々の食生活、生活リズムや精神状態などさまざまな要因に影響し、特に食事と便通は密に関係しています。食事の時間が不規則だったり、食事制限による無理なダイエットをしていると便秘気味になりやすいですが、これらに当てはまらない場合でも便通に良くない食べ物を多く摂っていると便秘気味になってしまっているかもしれません。

お肉の食べ過ぎ

まず、肉の食べ過ぎが便秘気味の原因になっていることがあります。消化管に存在する腸内細菌には体に良い細菌(善玉菌)と良くない細菌(悪玉菌)があり、悪玉菌がお腹の中で増えてしまうと体にさまざまな悪影響を与えます。 ここで言う悪玉菌とは大腸菌やウェルシュ菌など食中毒の原因となることもある細菌を指します。悪玉菌が加齢に伴い増えていく傾向がありますが、肉を食べることで増えることもあります。 また、肉を食べることで体に必要なタンパク質を摂取することができますが、悪玉菌は腸内でタンパク質が腐敗します。その結果、アンモニアやスカトールなどが発生してさまざまな悪影響を及ぼします。肉から摂取するタンパク質や脂質は健康的な生活を送る上で不可欠であるため、あくまで肉の「食べ過ぎ」を避けるようにしてください。

タンニン

肉の他にも、タンニンが含まれる食べ物や飲み物が便秘気味の原因になっているかもしれません。タンニンはお茶やワインなどを飲んだ時に感じる渋みのもととなっている物質で、タンニンの収れん作用により腸の動きが悪くなります。

身体を冷やす食べ物

身体を冷やす食べ物の食べ過ぎも便秘気味に繋がる可能性があります。きゅうりなど水分を多く含む夏野菜やアイスクリームを食べると体温が下がり、一時的に臓器の働きが悪くなります。腸の蠕動運動も低下するためアイスクリームの食べ過ぎは便秘気味の一因となっていることがあります。

便通の改善に役立つ食べ物を紹介

食べ物が原因で便秘気味になることもありますが、逆に便通解消に役立つ食べ物もあります。ここでは、便通に良い影響を与える食べ物を紹介します。

便秘気味になりにくくする食べ物

健康的な体づくりにはバランスの良い食事を心がけることが重要ですが、その中で便通に良い食べ物を積極的に食べることが大切です。やはり、腸内細菌のバランスを整えることが予防に繋がるため、善玉菌を多く含むヨーグルトや納豆などの発酵食品を意識して日常的に摂ることで便秘気味になりにくい体をつくることができます。

便通の改善に役立つ食べ物

食物繊維、乳酸菌、オリゴ糖を多く含む食べ物は便通改善に役立ちます。食物繊維を多く含む食品を摂ることで便量を増大させ、排便リズムを回復させます。食物繊維を多く含む食品は、緑黄色野菜・きのこ類・ごぼう・さつまいもなどがあります。

乳酸菌

乳酸菌は善玉菌の一種として腸内に存在しており、乳酸菌を含む善玉菌が多い状態が腸内細菌のバランスが取れている状態です。乳酸菌を積極的に摂取することで悪玉菌の数が減り、お通じの回数が増えることが分かっています。便通が気になる方はヨーグルト・納豆・キムチといった乳酸菌などの善玉菌を多く含む食べ物を摂るようにしましょう。乳酸菌が多く含まれるヨーグルトを食べることで腸内環境が整いますが、途中で食べなくなってしまうと元戻ってしまいます。腸内細菌のバランスを良い状態で保つためには日常的に乳酸菌を摂取しましょう。

オリゴ糖

オリゴ糖を摂取することで腸内に存在する善玉菌のひとつであるビフィズス菌の数が増えることが分かっています。ビフィズス菌が増えると大腸の動きが活発になるため、オリゴ糖を多く含む食品も便通改善の役に立ちます。乳酸菌を摂るだけで便通が改善することもありますが、善玉菌に加えて大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナなどオリゴ糖を多く含む食べ物を摂取することで便通改善に繋がります。 また、水分が不足していると便が固くなるため便秘気味になりやすくなります。適度な水分補給を心がけましょう。

便通対策に食生活を見直しましょう

これまで書いてきたように、便通は毎日食べるものに影響されることがありますし、まずは健康的な体でいることが重要です。健康的な体でいるために、食生活を見直してみましょう。 快適な毎日を過ごすために、体に良い食材を選んで栄養補給をしてみてください。